高専を考える人の為の高専3年生から見た高専について
こんにちは、そーとくです。
僕は、高専という学校に通っているのですが。この学校、結構認知度が低い。
受験のときに調べて見てもあんまり確かな情報が出てこなくて、イメージがつかなかったんですよね。
というわけで、今回は、受験シーズンも近づいてきたことですし、高専受験をまだ迷ってる人や、高専が気になる人のために、在学生(の中でも意識が低い方)から見た高専について書いていこうと思います。
これは僕個人の視点から見た高専ですので、みんながみんな同じように感じる訳では無いということはご了承ください。
目次
高専とは?
一応、高専ってなんだ?って人のためにざっくり解説しますと、5年生の工業系の高等教育機関(大学とおなじ)で、高1の年から大学2年の年まで、高校の教育と専門的な教育を受ける機関です。
詳しいことはWikipediaでも見てください。
直ぐに専門を学べる?
僕は、高専に入る前まで、高専というのは早期に専門科目をみっちりやるところだと思ってました。
実際は結構そんなことは無いです。
東京高専に関して言えば、特に1年生のうちは「仮配属」と呼ばれ、学科に正式に配属されず、クラスも学科関係なくごちゃごちゃです(2年以降は学科で別れる)。
そのため、特に専門科目は無く、基本的には高校でもやるような教科ばかりやります。
ただし、数学に関しては特殊なやり方になっていて「工業で使う」数学を意識した教育体型になってるみたいです。(例:普通校生と違って、1年のうちから三角関数を学ぶ)
他には、ものづくり基礎工学という授業があって、そこで各学科の実験を体験することができます。
が、ぶっちゃけこれは各学科が人を呼ぶためのアピールの為にやってるみたいな節があるので、学科選択の参考になるかと言うと微妙です。
2年時以降はどうかと言うと、1年の最後に行われる「学科配属」というイベントを経て、晴れて正式に学科に配属されます。(その際に学科に合わせてクラス分けもされます)
そして、各学科事に「実験」というものが始まります。
これに関しては同じ学校でも学科によって様々なので、一概には言えませんが共通して言えるのは、「レポート」という存在です。
僕の所属する電子工学科では、まず実験前に「事前レポート」と呼ばれるものを書きます、手書きです。実験は毎週あるので毎週書きます。
これには、実験の手順や目的、そして先生から指定された項目に関して「自分で調べて」書きます。
最初の方はなかなかハードです。だって調べろって言われてもどうすりゃいいか知らないし。
あと、適当に調べるとすぐバレます。
その後、実験を受けて、今度はその結果と考察を「事後レポート」と呼ばれるものに書いて提出して、実験は終わりです。
専門に関して言うと、少しづつ専門的な授業が増えてきます。
最初はオームの法則から始まって、楽勝じゃんとか思ってたら加速度的に難しくなってきます、なので、専門はしっかり勉強しないと詰みます。
他にも、演習形式の授業や、デジタル回路の基礎を学ぶ授業とかが入ってきます。
3年生は更に専門が増えて、一般科目と半々くらいになってきます。内容もさらに難しくなってきます。
4、5年に関しては自分のことでは無いので多くは語れませんが、4年生になるとほとんど専門科目になり、またインターンシップや、PICマイコンでの政策課題など、今までの専門知識を活かして、何かやると言ったようなことが増えてきます。
5年生になると、卒業研究と言って、先生の研究室に入って研究をして、論文を書きます。
これが出せないと卒業出来ません。
普通に生活してるとこんな感じですが、その他に「マイスター」や「ロボコンゼミ」、「プロコンゼミ」と言った、授業外での学びの場も沢山あります。
これらに関しては、実際に入って自分のレベルや、やりたいことに合わせて選択するのも良いでしょう。
留年
皆さん、高専について調べると「留年」と言った単語が目に付くと思います。
高校生の年で留年なんてあるのか?都市伝説なのでは?
留年はあります。
実際僕のクラスにも2人ほど上から留年してきた人がいますし、3人くらい下に落ちていきました。
かく言う僕もそういう人たちを笑ってられないくらいには留年の危機です。
どう言った人が留年するのか?
僕が思うに、留年する人には大きく3パターンあると思います。
まず、純粋に怠惰で課題などを出さないパターン。
授業には課題点というのがあるので、課題を出さないと当然単位を取るのは難しくなります。また、課題を出さない人は勉強もしないので当然単位が落ちます。
次に、中学時代勉強しなくてもなんとかなってたパターン。
上のと似てますが、中学時代にそんなに頑張らなくても100点とか取れてた人々です。
僕もそんな感じです。
高専に入ると、当然似たようなレベルの人々に同じような教育がされるわけで、その中で勉強しないと、当然中学のように上位の成績を取ることはできません。
特に専門科目なんか勉強しないとまず単位をとるのすら無理だと思います。
次に、そもそも高専が会わないパターン。
これに関しては結構います。
親に言われて高専に入ったり、入った後で思ったのと違ったり、学生のノリが絶望的に合わない、といったもので、そもそもやる気になれないので当然のごとく留年します。
またそういった人の中には3年で卒業(退学)して、大学に行こうとする人もいます。
人間関係や部活など
人間関係に関しては合う人と合わない人はっきり別れます。
高専に自分から入った人というのは、変な人…よく言えばバイタリティ溢れる人が多いです。あとオタク。
良くも悪くもひとつのことに熱中する人が多いので、技術オタ始め、アニオタ、ドルオタ、鉄オタ等、色々います。
そういう空気が苦手な人だときついかもしれないです。
あと、ものづくりが大好きな人は当然居ますが、先述の通り、親に言われて高専に入ったりと、意外とものづくりに興味ない人が多いです。そこのところの意識のギャップに戸惑うことはあるかもしれません。
基本的にいじめっ子みたいなのはあまり見た事がないので、そういう意味では心配ないと思います、ただ女子に関してはよく分かりません。
と、言うのも高専というのは男女比9:1の典型的な理系の学校な訳ですが、そんな所に来る女子と言うのは、まあ、男子よりも普通校の人とは違う割合が、多いです。
というかメンヘラが多い。まじで。
もちろん普通のJK見たいな子もいますし、基本はサバサバしてる女子が大半なんですけど、メンヘラも結構な割合で潜んでます。
なので、男子と同じように和気あいあいとは行かない可能性もあります。よくわかんないですけど。
部活動に関しては結構色々あります。
だいたい高校の部活と大差ないと思いますが、やはり高専生。無駄に高クオリティだったりします。
運動部に関しては、高専大会という高専限定の大会があります。高校の大会にも3年生までなら出られるみたいです。
文化部に関しては、関東甲信越地区に限って言えば、文発というイベントがあります。毎年各高専持ち回りで会場を担当して、演劇や吹奏楽部などが発表したりします。
今年は群馬でした。
あと、高専は5年生まであるので、だ16歳の新入生と、20歳の人が一緒に部活をやるということが普通に有ります。
そういう繋がりがあると、就職や進学したあとの話を聞けたりするので、部活に入るのはオススメです。
文化祭
これは、関係ない人には関係ないですが、一部の人には高専生活の全てと言っていいほど重要なイベントです。割とマジで。
高専生のやる文化祭なので、専門的な展示はもちろん、文化部の発表もそれぞれ高クオリティなものが多いです。
一部の人は文化祭のために、前日の準備日に遅くまで学校に残り、当日は走り回り…と馬車馬のように働いたりします。
目玉はなんと言っても夜祭。
学生限定のイベントで、軽音部やジャグリング部、文化祭実行委員など、様々な団体が色んな発表をします。
今年は文化祭実行委員の企画がTwitterでバズってましたね。
体育館のステージで初音ミクが歌い舞い踊る!学生主体で行われた東京高専文化祭のステージがすごすぎると話題に - Togetter