高専中退系エンジニアの意識高めな奴

高専をやめてwebエンジニアになったそーとくが、日々思ったことや意識の高そうなことを徒然なるままに書く意識の低いブログです。当面の目標は続けることです。

高専生は優秀なのか? 日経の記事を読んで思ったこと

こんばんは、そーとくです。
先ほど勉強もせずにSNSをしてると、こんな記事を見つけました。

「高専生は日本の宝」 AI時代を引っ張る強みあり: 日本経済新聞

すごいタイトルですよね、「高専生は日本の宝」。
どうも、日本の宝です。なんちゃって。

記事読んだところ、ディープラーニングが流行っている昨今で、電気系機械系の基礎基盤がある高専生は大きな活躍の場が広がっている、といった内容だ。

1高専生として色々と思うところがあったので、記事を引用しながら書いていこうと思う。

これまでに研究室には高専出身者が10人ほどいて、本当に外れがなくて優秀だ

この時点で、ん?と思う。
たしかにこの先生は優秀な高専生ばかり見てきたかも知れないが、考えても見て欲しい。高専生の進路は進学と就職で五分五分くらいの割合だ。


なぜか?それは高専から就職してもそこそこのところにつけるからだ。そのため、進学を希望する人は意識高い人が多い。

その中から旧帝大を目指して、実際に入れてしまうのなんてほんの一部だ。そりゃ優秀に決まってると個人的には思うのである。
次に行こう。

その通りだ。ディープラーニングの研究はロボティクスのような機械などのリアルな世界の方向に進んでいる。

電気や機械の基礎知識を習得した高専出身者は強みを発揮できる。

これは確かにあると思う。
高専でやる専門というのは、基礎の基礎からだ。
研究職でもなければ絶対実務で使わないだろ…見たいな所からやる。やっている。
実験でも様々な測定器の使い方を覚えさせられる、それはもうしつこく。

ディープラーニングというのは結局のところ、大量の測定結果から学習させる手法だが、測定器の使い方や測定対象の特性なんかはそこそこ長いこと勉強して身につけるものだと思う。

高専出身者は、とにかく手が動く。普通に東大に入学した学生は口はうまいが、やらない。高専出身者はとにかくやってみて、結果を私のところに持ってくる。こちらも的確な指導ができて、次のチャレンジにどんどん進んでくれる。いろいろなモノを使えるようにする実装力がある。プロジェクトのリーダーとしてもふさわしい

高専生はとにかく手が動く、これに関しては半々だと思う。

ものづくりに興味がある勢は確かにそうだ。
まず調べる、作る、ダメならまた調べる。学生の趣味で作られるソフトやおもちゃや謎の機会はこんな感じで生み出されるものも多い。
しかし、前の記事でも話したが高専生全員がそうではない。

なんとなく高専に入ったり、そんなにものづくりが好きではない人は結構いるのだ。

高専生のモードを変えたい。大企業に就職するよりも今は(米フェイスブック創業者の)ザッカーバーグ氏のような人材になれるかどうかの時代だ。ロボコンなどの競技会に打ち込む熱量があればいろいろなことができる。例えば排せつ介助ロボットを開発して実現すれば超巨大な市場となる。

これもそうだ。高専のイメージといえばロボコンだが、ロボコンなんて実は一般の学生には縁がないのだ、ほんとうに。開催日すら知らない学生だっている。

ものづくりに熱を上げる学生は半分程度だし、ロボコンをやるほどこじらせてるのはもっと少ない。

まとめ

ここまで記事を読んでみて、結局のところ松尾教授は、1部の優秀な高専生ばかりを目にした上で高専生は日本の宝だと言っているように見える。

確かにそれは高専の1面だし、世間一般で高専を知ってる人100人に、高専ってどんなイメージ?と聞いたらほとんどの人が「ロボコン」とか「優秀」とか答えるだろう。

しかし、当たり前のように高専にも出来る人と出来ない人、やる気がある人とない人、意識の高い人と低い人というのはいるのだ。

なのでもちろん一高専生として高専が持ち上げられるのは嬉しいが、「高専生」は日本の宝というのは主語がデカすぎで、実際には「1部の高専生」位の表現が適切だなあと思うのであった。

一方でこういう風に語ってもらうことで我々高専生の活躍の場が広がるというのは良いことなのかもしれないが。